≪ピタコラム工法≫
●完全外付耐震補強工法
新潟県を震源地とした中越沖地震(2007年)で約7000棟もの建物が全半壊した地震災害は記憶に新しいところです。これらの教訓を生かし近年では地震対策に備えるために様々な耐震補強工法が考案されています。
当社もこれまで在来工法で多数の官民耐震補強工事を行ってきましたが、使用中の建物を工事することが多い中、工事中はビジネスや就学の妨げになっておりました。この「ピタコラム工法」は建物内部の工事を必要とせず、外部の作業だけで建築物の耐震性を飛躍的に向上させる画期的な工法です。
学校やオフィスで耐震補強工事中であってもそのまま使用できる工法として注目されています。
●ピタコラム工法の特徴
@外部作業のみで耐震補強
屋内での作業を一切必要としないため、工事中も通常通り建物を使用できます。
仮スペースへの引越しや休業も不要。病院、学校、官公庁など、様々な用途の建物で採用いただいています。
Aメンテナンスが容易
ピタコラムは鉄筋コンクリート造。表面がコンクリートのため、鉄骨の補強材のようなさびの発生もなく、メンテナンスが容易です。さびが発生しやすい海岸沿いの地域にも適しています。
B産業廃棄物を削減
外壁やサッシを解体する必要がなく、仮設建物に外付けするだけなので、産業廃棄物の発生を大幅に抑えられます。もちろん、アスベストの発生も一切ありません。
Cデザインの選択肢が豊富
様々なブレースのパターンを選択でき、柔軟な設計が可能です。また、コンクリート造のため、タイル張りや吹付け仕上げも思いのまま。デザインの自由度が高まります。
D大幅なコストダウンが可能
外壁やサッシ、コンクリートの撤去や復旧工事はもちろん、内部工事も一切ありません。
そのため工事期間を短縮でき、トータルコストの削減を可能にします。
E枠付鉄骨ブレースからの置き換えも容易
一般的に採用されている屋内取付けの枠付鉄骨ブレースと同等の耐力が見込めるため、設計において比較的容易にピタコラムに置き換えることができます。
また内部を縮小することなくスペースを有効的に活用できます。
●作業工程
着手前
仕上モルタル撤去
墨出接合面のモルタルを除去し、アンカー打設の墨出を行います。
鉄筋探査
アンカー打設の為に既設の鉄筋位置を確認します。
アンカー削孔
アンカー打設の為の孔を空けます。
目荒らし
あとで打ち継ぐ新コンクリートとの一体性を向上させるために、表面を粗くします。
アンカー打設
既存躯体と補強枠とをつなぎ合わせる施工アンカーを所定の位置に打設します。
引張試験
アンカーが抜け落ちないか、確認を行います。
ふかし配筋
鉄筋を配置します。
鋼板取付
鉄筋フープを先行地組みした鋼板プレートをあと施工アンカーに取付けます。
割裂防止筋
鋼板部材同士をボルトで接合し、接合部に鉄筋を配していきます。
型枠建込
コンクリートを打設するための型枠を建て込みます
コンクリート打設
型枠にコンクリートを流し込みます。
完了検査
本工程までの検査を行います。
吹付塗装
吹きつけをして最終仕上げに入ります。
完成